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JupiterのDeFiで利回りを得る仕組み — Earn・Multiply・Strategiesを解説

2026年5月29日更新: 2026年6月10日16 min read
本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

注意: 本記事はDeFiの仕組みを教育・情報目的で解説するものです。特定のプロトコルへの参加を推奨・勧誘するものではありません。DeFiへの参加にはスマートコントラクトリスク・価格変動リスクなどの重大なリスクが伴います。また日本在住者が国内未登録のサービスを利用する場合の規制上の留意点については末尾をご確認ください。


Jupiterとは

Jupiterは、Solanaチェーン上で最大のDEXアグリゲーター(最良レートでトークンをスワップするサービス)として知られていましたが、現在はレンディング・レバレッジ・自動運用までを包括するDeFiスーパーアプリへと進化しています。

あら。
JupiterはSolana上で最も取引量の多いDEXアグリゲーターとして知られていますが、2025年8月にJupiter Lendをローンチし、レンディング領域に本格参入しました。単なるスワップツールから、利回りを得る総合プラットフォームへと変貌しつつあります。私がJupiterに注目している理由の一つは、このエコシステムの拡張スピードです。

Jupiterのレンディング規模と業界内での位置づけ

Jupiter Earnが提供するレンディング(Jupiter Lend)のOverall Supply(全体預け入れ規模)は約20.9億ドル(約3,000億円)です。このうちJupiter Lend内のTotal Supplyは約15.6億ドル、Total Borrowedは約6.58億ドルとなっています(2026年5月時点)。

他のDeFiレンディングプロトコルと比較するとどのような位置づけでしょうか。

プロトコル チェーン TVL(おおよそ) 備考
Aave Ethereum他13チェーン 約145〜244億ドル DeFiレンディングの世界最大手
Kamino Finance Solana 約44億ドル Solana No.1レンディング
Compound Ethereum他 約20〜27億ドル Ethereum系の老舗
Jupiter Lend Solana 約20.9億ドル(Overall Supply) Solana No.2・2025年8月ローンチ

Aaveと比較すると規模は小さいですが、2025年8月のパブリックベータ開始から24時間で5億ドル超、8日間で10億ドルを突破と、Solana上の新興レンディングプロトコルとして異例のスピードで成長しています。

あら。
Supply規模20.9億ドルという数字を見たとき、「大きいのか?」という疑問を持ちました。Aaveの規模($150億超)と比べれば小さいですが、Solanaチェーン上では2番手に位置しており、ローンチからの成長速度はどのプロトコルとも比較にならない速さです。エコシステム全体の成熟度やJupiter自体の信頼性(Solana上で最大のDEXアグリゲーター)を踏まえると、現時点では十分な規模感だと考えています。

利回りを得る3つの方法

Jupiter Earnには大きく3つのアプローチがあります。

1. Earn(シンプルな貸出)

**最もシンプルな方法。**資産をプールに預けるだけで、借り手から利息を受け取る形で利回りを得ます。

  • USDCやSOLなどの資産をEarnプールに預ける
  • 自動的に複数のVaultへルーティングされ、最良のAPYを提供
  • 利息はリアルタイムで蓄積
  • 手数料ゼロ

2026年5月時点の主要銘柄のAPYは以下の通りです(市況により変動します):

銘柄 APY
JupUSD 5.70%
USDC 5.57%
SOL 4.06%
USDT 3.61%
EURC 2.90%

たとえばUSDCをEarnに預けると、借り手が支払う借入金利の一部が収益として入ってきます。

2. Multiply(レバレッジ増幅)

担保を活用して、自動でポジションをループさせてAPYを増幅させる戦略です。

仕組みは以下の通りです:

  1. JUICED・SOLなどの担保を預ける
  2. その担保を担保にUSDT・USDC等を借りる
  3. 借りたステーブルコインで再び担保資産を購入
  4. 購入した資産を再び担保に積み増す
  5. この「ループ」をフラッシュローンで自動化

Jupiter Multiply — JUICED/USDT

具体例:JUICED/USDT(2026年5月時点)

指標 数値
Supply APY(JUICEDを預けて得られる利回り) 5.54%
Borrow APY(USDTを借りるコスト) 4.94%
差し引き利回り(1倍時) 約0.60%
Multiplier設定(5倍) Final APY 7.9%
最大Multiplier 8.90倍
LTV 89%
清算閾値(Liquidation Threshold) 91%
清算ペナルティ 1%(業界最低水準)

Supply APYとBorrow APYの差分がMultiplyの収益源です。この差分にレバレッジをかけることで利回りが増幅します。

あら。
Multiplyの銘柄選択で重要なのは「Supply APY - Borrow APY」の差分です。USDCのBorrow APYが高騰している局面では、JUICEDをMultiplyしてもUSDCの借入コストが高くなりすぎて利回りが出にくくなります。このスクリーンショットがJUICED/USDTになっているのも、そのタイミングでUSDCより借入コストの低いUSDTの方が実質利回りが出ていたからです。DeFiの利回りは市況次第でリアルタイムに変動します。

レバレッジがかかる分、担保資産(JUICED等)の価格が下落した際のリスクも比例して拡大します。ただしJupiterのMultiplyは清算ペナルティが**1%**と業界平均(5〜10%)と比べて極めて低く設計されているのは特徴的です。

3. Strategies(自動化された運用戦略)

Strategiesは、Multiplyと同じ仕組みをベースに、Jupiterが「許容できる最大レバレッジ」で自動設定したプリセット戦略です。

Multiplyでは自分でレバレッジ倍率を1〜最大値の範囲で選べますが、Strategiesはそのレバレッジをプロトコルが最大限まで引き上げた状態で運用します。APYは最大化される一方で、清算リスクも高くなります。自分でパラメータを細かく管理したい場合はMultiply、設定を任せたい場合はStrategiesという使い分けになります。

あら。
Strategiesはリスクとリターンが最大化された設定で動くため、私はあまり使いません。自分でレバレッジを5〜6倍に設定できるMultiplyの方が、リスクをコントロールしている感覚があります。JUICED × USDCやJUICED × USDTのStrategyは内容としては悪くないと思いますが、まずMultiplyで仕組みを理解してから検討するのがいいと思います。

利回りはどこから生まれるか

DeFiの利回りの源泉を理解することは、リスク管理の上で重要です。Jupiter Earnの利回りは主に以下から成り立っています:

借り手が支払う借入金利

Earnに資産を預けると、その資産はプロトコルを通じて過担保の条件で他のユーザーに貸し出されます。借り手は担保価値以上の資産を担保として提供する必要があるため、無担保ローンよりもデフォルトリスクが低く設計されています。借り手が支払う金利が、預け手の利回りの源泉になります。

Jupiterのインセンティブプログラム

ローンチ当初はプロトコル側から200万ドル規模のインセンティブ(JUPトークンなど) が配布されており、実質的なAPYを底上げしていました。これはプロトコル普及期に多くのDeFiプロトコルが行う手法です。インセンティブは時間とともに減少する傾向があります。

フラッシュローン手数料(Multiply)

Multiplyで使われるフラッシュローン(瞬間的な無担保ローン)にはわずかな手数料が発生しますが、これはプロトコルの収益源にもなっています。


主なリスク

DeFiの利回りは銀行預金と根本的に異なり、以下のリスクを理解したうえで判断する必要があります。

リスク 内容
スマートコントラクトリスク コードのバグや脆弱性によるハッキング被害
清算リスク(Multiply) 担保価値の下落により強制的にポジションが清算される
流動性リスク 引き出しが制限されるケース
オラクルリスク 価格フィードの操作・誤作動
APY変動リスク 利回りは市況により大きく変動する

特にMultiplyはレバレッジ戦略であるため、担保資産(SOLなど)の価格が急落した場合、預けた資産の一部または全部を失うリスクがあります。

ウォレットのセキュリティについて(最重要)

DeFiに参加する上で、ウォレットの管理は最も重要なリスク管理です。以下は絶対に守るべき原則です。

  • シードフレーズは必ず手書きでノートに記録する。デジタルで保存しない
  • 秘密鍵・シードフレーズは何があっても絶対に入力しない(正規サービスが求めることは一切ない)
  • SNSのDMでリンクを送ってくる相談には一切応じない
  • 公式アカウント以外が発信するリンクは踏まない

DeFiにおけるハッキング被害の多くは、フィッシングサイトへの誘導や、巧みな話術で秘密鍵を聞き出す「ソーシャルエンジニアリング」によるものです。技術的なスマートコントラクトリスクより、ヒューマンエラーによる被害の方がはるかに多い。

あら。
私自身もJupiterを利用していますが、Multiplyについては価格急変動時のリスクを常に意識しています。EarnのシンプルなUSDC利回りはリスクが相対的に低いですが、それでもスマートコントラクトリスクはゼロではありません。DeFiに参加する際は「失っても構わない金額」の範囲での利用を前提にしています。

ウォレットのシードフレーズだけは本当に厳重に管理してください。ノートに手書き、金庫保管が理想です。SNSで「助けてください」というDMが来たら詐欺だと思ってください。絶対です。


日本在住者の規制上の留意点

本セクションは重要です。 日本在住の方がDeFiに参加する際は、以下の点を把握しておく必要があります。

資金決済法・金融商品取引法の観点

日本では、暗号資産交換業に該当するサービスを国内で提供する事業者には、原則として金融庁への登録が求められます。Jupiterのような分散型プロトコルへの規制適用は、運営実態や提供方法などによって判断が分かれる可能性があります。

金融庁は、無登録の海外事業者による日本居住者向けサービスについて注意喚起を行っています。DeFiを利用する前に、最新の規制情報を確認し、必要に応じて法律・税務の専門家へ相談してください。

税務上の取り扱い

DeFiで得た利回り収益は、日本の税務上雑所得として課税対象になる可能性があります。国税庁はDeFiに関する具体的なガイドラインを随時更新していますので、確定申告の際は税理士への相談を推奨します。

まとめると

  • DeFiへの規制適用はサービスの実態や利用者の状況によって異なり得る
  • 規制や税務上の取り扱いは変更される可能性がある
  • 得られた収益は適切に申告する必要がある
  • 本記事は参加を勧誘するものではなく、仕組みの解説を目的としています

Jupiter Earnについて詳しく知るには

Jupiter Earnの詳細は公式ドキュメントで確認できます。

リファラル開示: 以下は紹介リンクです。リンク経由の利用により、運営者に紹介特典が付与される場合があります。

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出典・参考資料

本記事の数値はDeFiLlama等の公開データおよびJupiter公式発表に基づいています。

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